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[ コラム ]

「住宅省エネ2024キャンペーン」とは?~SDGsのための補助金制度~①

SDGsといえば、皆さん聞いたことがありますよね。

「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことで、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴールと169のターゲットから構成されます。

この目標の達成のため、世界各国が様々な取り組みを行っています。日本も例外ではありません。日本政府は2020年に「2050年カーボンニュートラル」を目標に掲げ、各分野において脱炭素に向けた多くの取り組みを支援しています。

地球温暖化の原因となる温室効果ガスは全部で7種類ありますが、その中でも最も排出量が多いのが二酸化炭素です。二酸化炭素は炭素を燃やすと発生します。膨大な量の二酸化炭素を排出する例として分かりやすいのが、石炭火力による発電でしょう。

つまり、二酸化炭素の排出量を抑えるためには、消費電力を削減することが肝要になります。これは政府や各企業だけではなく、私たち一人一人の暮らしの中で取り組める問題です。

そんな「住宅の省エネ」に焦点を当てた補助金が、「住宅省エネ2024キャンペーン」です。

 

▽公式HP「キャンペーン概要」より引用

「住宅省エネ2024キャンペーン」は、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するため、住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入等の住宅省エネ化を支援する4つの補助事業の総称です。

 

  • ・子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
  • ・先進的窓リノベ(環境省)
  • ・給湯省エネ(経済産業省)
  • ・賃貸集合給湯省エネ(経済産業省)

 

<公式HPはこちら>キャンペーン概要|住宅省エネ2024キャンペーン【公式】 (mlit.go.jp)

 

新築住宅の建築や新築分譲住宅の購入、住宅の省エネ性能に関わるリフォーム工事に適用される補助金です。2023年のキャンペーンが予算上限に達して終了になり、その後続として発表されました。

ここでは

①子育てエコホーム支援事業

②先進的窓リノベ

③給湯省エネ

についてまとめていきます。

 

 


①子育てエコホーム支援事業


 

注文住宅の新築、新築分譲住宅の購入、リフォームに関する補助金です。

新築・購入で対象となるのは長期優良住宅とZEH住宅です。高い省エネ性能が求められているのはもちろんのこと、「世代を越えて長く住み続ける」ことは、建物解体の際に出る大量の廃棄物やその処理に必要となるエネルギー、また新しく建てる際の資材・資源などの節約になります。

 

■補助対象

「注文住宅の新築」および「新築分譲住宅の購入」に関する補助対象世帯には条件があります。

※リフォームの場合、世帯の条件はありません。

 

①子育て世帯

▽子育てエコホーム支援事業HP「事業概要」より引用

申請時点において、子を有する世帯。子とは令和5年4月1日時点で 18 歳未満(すなわち、平 成17(2005)年4月2日以降出生)とする。ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合においては、令和4年4月1 日時点で 18 歳未満(すなわち、平成16(2004)年4月2日以降出生)の子とする。

 

②若者夫婦世帯

▽子育てエコホーム支援事業HP「事業概要」より引用

申請時点において夫婦であり、令和5年4月1日時点でいずれかが39歳 以下(すなわち、昭和58(1983)年4月2日以降出生)である世帯。ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合におい ては、令和4年4月1日時点でいずれかが39歳以下(すなわち、昭和57(1982)年4月2日以降出生)の世帯とする。

 

これから先、新しい住宅で長く暮らしていく世帯は、同時にエネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい世帯でもあります。そんな若者世帯の省エネ住宅を支援するための補助金事業です。

 

■補助対象・補助上限額

 

1.新築、新築分譲住宅の購入に関して


対象:①②のいずれか、かつ③~⑧を満たすことが条件です。

①★長期優良住宅

※耐震性、省エネルギー性、劣化対策他8つの基準をクリアし、認定を受けた家。長く快適に暮らせる家であり、住宅ローン控除、住宅ローン金利の引き下げ、地震保険割引などのメリットがある。

②★ZEH住宅

※「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」。家自体の高い断熱性能と省エネ設備でエネルギーの消費量を抑え、同時に太陽光などの再生可能エネルギーで自家発電することで、使うエネルギーと生み出すエネルギーでプラマイゼロになることを目指した住宅。

③所有者(建築主)自らが居住する

④住戸の床面積が50㎡以上240㎡以下

⑤土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域外に立地する

⑥都市再生特別措置法第88条第5項の規定※により、当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていないもの

⑦未完成又は完成から1年以内であり、人の住居のように供したことのないもの=新築であること

⑧交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる

 

 

2.リフォームに関して


以下の①~⑧に該当するリフォーム工事が対象になります。

ただし、④~⑧については、①~③のいずれかと同時に行う場合のみ補助対象になります。

 

①★開口部の熱断熱改修

対象:ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換。

※「先進的窓リノベ2024事業」より高い補助を受けられる場合があります。重複して申請することはできません。

開口部の断熱改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

②★外壁、屋根・天井又は床の断熱改修

対象:本事業に登録された型番の製品(断熱材)を一定量以上使用した工事。

外壁、屋根・天井又は床の断熱改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

③★エコ住宅設備の設置

対象:本事業に登録された型番の製品(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯器、節湯水洗、蓄電池)を使用した工事。

※高効率給湯器については「給湯省エネ2024事業」より高い補助を受けられる場合があります。重複して申請することはできません。

エコ住宅設備の設置【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

④子育て対応改修

・家事負担の軽減に資する住宅設備の基準

対象:本事業に登録された型番の製品(ビルトイン食洗機、掃除しやすいレンジフード、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、宅配ボックス)を使用した工事。

・防犯性の向上に資する開口部の改修工事

対象:本事業に登録された型番の製品(窓・ドア)を使用した工事。

・生活騒音への配慮に資する開口部の改修工事

対象:本事業に登録された型番の製品(窓・ドア)を使用した工事。

・キッチンセットの交換を伴う対面化改修

移設による対面化改修は対象外。

子育て対応改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

⑤防災性向上改修

対象:屋根瓦の破片相当以上の飛来物の衝突に対して安全性を有することが確認された合わせガラス又は複層ガラスの窓。

防災性向上改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

⑥バリアフリー改修

・手すりの設置

対象:便所、浴室、脱衣室や居室、廊下に手すりを取り付ける工事。転倒防止や移動の際の補助を目的とすること。工事を伴わない手すりの取り付けは対象外。

・段差解消

対象:便所、浴室、脱衣室や居室、廊下の床の段差を解消する工事。勝手口やその他屋外に面する開口の出入口及び上がりかまち、浴室の出入口に関しては、段差を小さくする工事も含む。敷居を低くしたり、廊下の嵩上や固定式スロープの設置等を行う工事をいい、踏み台や段差解消板、スロープ等を設置するだけで工事を伴わないものは対象外。

・廊下幅等の拡張

対象:解除用の車いすで容易に移動するために、通路又は出入り口の幅を拡張する工事。通路幅の拡張を伴わない単なるドアの取替は含まない。

・衝撃緩和畳の設置

対象:本事業に登録された型番の製品(衝撃緩和畳)を使用した工事。

バリアフリー改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置

本事業に登録された型番の製品(空気清浄機能・換気機能付きエアコン)を使用した工事

空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

⑧リフォーム瑕疵保険等への加入

対象:対象期間内に契約した工事について、国土交通大臣が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が取り扱うリフォーム瑕疵保険および大規模修繕工事瑕疵保険への加入

・株式会社住宅あんしん保証

・ハウスプラス住宅保証株式会社

・株式会社日本住宅保証検査機構

・株式会社ハウスジーメン

・住宅保証機構株式会社

リフォーム瑕疵保険等への加入【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

 

▶どの製品が該当し、どれくらいの補助金が出るかなど、詳しくは公式HPか施工業者にご確認ください。

 

 

3.補助上限額に関して


補助額は、各対象工事について定められた金額の合計になりますが、上限があります。

 

★長期優良住宅の購入:

1住戸につき100万円※ただし以下の①かつ②に該当する立地にある住宅については、原則、補助額を50万円/戸とすること。

①市街化調整区域

②土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想 定高さ3m以上の区域をいう。)

 

★ZEH住宅の購入:

1住戸につき80万円※ただし以下の①かつ②に該当する立地にある住宅については、原則、補助額を40万円/戸とすること。

①市街化調整区域

②土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想 定高さ3m以上の区域をいう。)

 

★一般リフォーム:

・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸

・その他の世帯: 上限20万円/戸

※子育て世帯・若者夫婦世帯が”既存住宅購入”を伴う場合は、上限60万円/戸

 

★長期優良リフォーム:

・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸

・その他の世帯:上限30万円/戸

 

■対象期間

契約日:期限を問わない

工事の着手期間:2023年11月2日以降に着手した工事が対象

申請期間:2024年3月中下旬~予算上限に達するまで

※補助金予算がなくなり次第終了となります。お早めのご検討をおすすめします!

 

■他の補助金との併用について

「注文住宅の新築」または「新築分譲住宅の購入」ので補助金の交付を受けた場合、「先進的窓リノベ2024事業」「給湯省エネ2024事業」または「賃貸集合給湯省エネ2024事業」の補助金の交付を受けることはできません。「子育てエコホーム支援事業」内のリフォーム対象工事に関しても、他事業と重複して申請することはできませんので、どちらの方が多く補助金を受けられるかしっかり確認しましょう。

また、重複して国の他の補助制度から補助を受けることもできません。地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除いて併用可能とされていますが、必ず双方の条件を確認しましょう。

 

 


次回…


 

②先進的窓リノベ

③給湯省エネ

 

について説明いたします。

 

公式HPはこちら

住宅省エネ2024キャンペーン【公式】 (mlit.go.jp)

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営業企画部

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